膝の痛み、ランニング転倒/50歳代、女性

【原因】
趣味のランニングでつまづいて転倒。地面で右膝を打撲。
アイシングや湿布で様子を見ていて、ピーク時よりは痛みや腫れが軽減するも痛みや腫れ、残存。

【症状、所見】
・立位で右足に荷重時、右膝の内側が痛い(膝蓋骨内側部)
・右膝蓋骨周囲に腫脹(+)、熱感(+)、圧痛(+)
・皮下出血痕(+)→下腿中央1/3脛骨前面部
・右下肢全体に重たさを感じる

【経過】
自身でアイシング、湿布、安静で様子を見ていたが、出血班は引いたが、腫れと痛みが一定レベルより軽減しない為、施術の相談を受けました。

【検査、治療】
腫脹(浮腫)の確認(左右差)、動作(ROM関節可動域を含む)時痛、など確認の上、「大腿直筋、中間広筋、内側広筋、外側広筋(特に斜頭)、中殿筋、」
「腰椎部多裂筋、殿筋群」

※括弧内の筋肉が検査にて主要な症状関与を示唆された事と、自律神経、運動神経レベルで血液循環と支配神経の関与を考慮の上、メインの治療対象筋としてピックアップ(施術はその他隣接筋肉も施行)

上記筋群が筋浮腫、硬結、過緊張状態の持続により血流障害を引き起こし、症状発現していると推測。

上記筋群の血液循環改善及び筋緊張緩和を目的として、徒手治療(MT-MPS)、鍼治療(AT-MPS)を施行。

【術後】
施術途中検査
・右中間広筋へ刺鍼後
股関節屈曲時VAS6→2
初回施術後
・VAS10→2(VAS:患者様の痛みの10段階評価)右膝部の痛み
(ROM拡大:股関節屈曲130°)

2回目施術後
・VAS2→0(VAS:患者様の痛みの10段階評価)右膝部の痛み
(ROM拡大:full)

⚪︎初回施術後、直後は施術の余韻も混在していたが、2日後にはランニング時の右膝痛消失。
⚪︎4日後ランニング時、右膝痛軽度出現。
⚪︎疼痛箇所が右膝蓋骨直上を縦に細い線で感じる(患者様の感覚)

との術後経過を踏まえ、次回施術時に右膝痛残存している場合、腰椎部多裂筋の関与を考慮し同筋への鍼治療の必要性をご説明しました。

今回の症例は、外傷による組織修復が緩慢で腫れ(浮腫)や筋緊張が残存している症例と考えます。

損傷部に直結する筋肉を的確に治療する事で症状を緩和する事が可能です。
しかし、それでも残存する症状の場合、付随する筋肉、やや遠隔になるが自律神経、運動神経レベルでの関与を考慮した脊柱筋の治療が必要なケースが多いです。

※スポーツで痛めた改善しない症状、早めの治療が早期スポーツ復帰に繋がります。筋肉治療(AT-MPS,MT-MPS)の発祥院の当院まで是非、一度ご相談ください。

小林整骨院
大阪府堺市北区中百舌鳥町6-1020-3
Tell:070-4130-3675
HP: https://kobayashi-mt-mps.com